ケンチクノコト」カテゴリーアーカイブ

至上の表現

松山の家
 
 
今書き続けているこの日記は
習慣化し馴染んでしまい
日常生活の連続である。
 
それがいつの頃からか
これは私の表現方法ではないかと気付き始める。
 
もちろん詩吟を吟じたり
書を書いたりするのも表現でもあるし、
家族が思いの丈をぶつけ合ったり、
他愛ない限りを尽くす生活が
人間の至上の表現ではないか。。。
 
今回の「松山の家」のプレゼンで、
表現方法の真理らしき入り口に
近づいたような気がした。

漲るエネルギー

高知からの打合せの帰り、
ふと目が覚めたら
夕陽が逆光で僕を照らし、
シルエットだけとなった
瀬戸内海の島々が包み込んでくれる。
 
それらは今までの疲れを取ってくれると同時に
エネルギーがみなぎる予感がする。
 
 
明日、ある番組の説明に来られるけど、
やはり苦手である。
 
はやく黙して語らずに足る建築を創らねば、、、

箱?階段


岡山「福田の家」
 
 
 
階段下を最大限に利用する箱階段が
いつごろから使われたかは
明らかではない。
 
しかし現代住宅では
戸棚や引き出しが組み込まれた
かつては民家に
普通に見られていたあの箱階段は
遠い存在になりつつある。
 
そこで、今回机と椅子を階段下に組み込んだ
あらたな「箱?階段」を作ってみた。

制御する方法

国道沿いに建つ未来の農家住宅。
 
 
技術の進歩に伴い
制御の方法も変わる。
 
しかし忘れてはならないことが一つある。
 
科学がいかに進み、
技術がどう変わろうと、
われわれはやはり自然と共存して生きている。
 
われわれの先輩たちは
自然と「やさしく」接し「仲良く」してきた。
 
そういう制御もあったのだということを
忘れないようにしたい。

記憶の断片

四万十市に建つ、菩提寺庫裏。
 
増築を重ねてきた悠久の時の間に、
蓄積された記憶の断片は
いつしかつなぎあわされて、
再び世界が構築されていく。

無意識的情景

 
四万十の家の最終打合せ。
 
一見複雑に見える構造だけど
迷ったときに必ず立ち戻る
根源的イメージであることを考えると
大空に向けて立ち現れる無意識的情景が
描けたんじゃないかと思う。
 
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充実した余白


さぬきに建つ建物がようやく完成に近づく。
 
そして完成と同時に新たに始まる。
 
 
この中にある「余白」の存在を意識化させ
コストコントロールから
デザインコントロールへと
モーフィングさせる。
 
建築のもつある種の余白は余白であると同時に
決して余白ではない。
 
使用者が侵犯してはならない
充実した余白なのである。
 
それは偽善的余白を抹消し
使い手のマゾヒスティックな欲望を
刺激することが出来たのではないだろうか、、、
 
きっとここで生み出されたモノたちに包み込まれながら、
やさしく埋め尽くされるだろう、、、
 
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縒り合わさる糸

↑ 四万十市「菩提寺庫裏」・・・本堂の横に寄り添うように建つ。
 
 
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↑ 西予市「三瓶の家」・・・自然に囲まれる、中庭のある家。
無事お引渡しすることが出来ました。
 

いくつかの現場が進む。

疲れて言葉足らずになってしまっているのを承知で、
つぶやいてみる。

建築の面白さは、実に多くの人間の力が集結するところにもある。

クライアントや施工の人々、その他諸々の力が、
ひとつの方向を目指した時に、良いモノが出来る。

そのチャンスは実に一筋の糸程のモノである。

建築の現場では、何かのきっかけでほどけたりすることはあるけど、
諦めずにいれば、一筋の糸はまた縒り合わさり、
良いモノが出来ることだってある。
 

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四万十市「四万十の家」・・・いくつかの屋根が重なり合う。↑
 

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岡山市「福田の家」・・・住宅地の中に建つ、中庭のある家。↑
 

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西予市「明浜の家」・・・解体が終わる。。。

ご来場ありがとうございました。

梅雨に入る前の高気圧による暑さの中、
また遠方からのご来場のお客さんや同業の方、
そして、快くオープンハウスを承諾してくださったお施主さん、ありがとうございました。
 
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同時に、「真庭の家」の棟上げ、暑い中ご苦労さまでした。
 
別れもあれば出会いもあり、
小さな出会いを大切にしなくてはならない年令を迎えているのを実感した。
 
目の前の仕事に可能性を発見してゆくしかない。
例えそれらが不十分に見える仕事であるとしても、、、
 
 
「薊野北町の家」・・・浮いた書斎 ↓

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「屋島の家」オープンハウス

クライアントのご厚意で予約制ではありますがオープンハウスを行います。
ご興味のある方はメール等にてご連絡ください。
 
場所:香川県高松市
日時:5/31(土)、6/1(日)
連絡先:info@-k-tenk.com
 
 
屋島の中腹に位置するこの家は
守るようにそびえ立つ屋島と、一望出来る高松市の景色だけでなく
道路からの斜線制限と、がけ条例の斜線制限にも包み込まれている。
 
その法的な制限に包み込まれた平面は
4間×4間の正方形のシンプルなプランで構成され、
敷地は前面道路より1.0m低くなっているため
その段差はスキップフロアで解決した。
 
断面に精力を注ぐというのは空間をより良くする結果につながる。
 
これは自分自身への教訓でもあるし、
建築というのは底知れぬ深さを
おのずから包み込んでいるモノなのだということを伝えたかった。