四万十市に建つ具同の家
棟上も終えこれから徐々に仕上がっていく。
ゆるやかな山の量塊がそのままボリュームに移され
その量塊となる屋根がふわっとやさしく覆う。
§
独立して11年経った今、
ボクが最初の設計事務所に勤めたときの
所長の年齢になっている。
若い人間の人生を変えてしまうようなボクであるか
大いに疑問である。
痛切に変わってしまうような、
ボクがそうであった相手のような人間になっているか、
自分で自分をはかりにかけてみるけど
まだまだ不合格である。
時が解決するタグイの問題なのか?
未完の人材に出会うことが出来るのか?
ボクが気づかないだけなのか?
月別アーカイブ: 2014年11月
成り立ちを描くしごと
国道沿いに建つ農家住宅の棟上げ。
大工の吐く息がたちどころに凍って、
結晶してサラサラと
下に舞い落ちるほどの寒気であった。
とまではいかないけど、
滴る鼻水が吹き飛んでいきそうなほどの
風の中の棟上げだった。
かつては田畑であったであろうこの場所には文明化が進み
想像を絶する変化だっただろう。
刻々と街や建築が変化していく中、
我々の職能も、
図面を描く技術者というよりも
新しい世界の成り立ちを
描くことが出来たらいいな。
原風景
職人の仕事
高知市内で棟上。
プレカットでは出来ない
変形した建物は
手刻みで組んでいく。
コノ写真は
ベニヤに手書きで書かれた
大工の図面。
手作り、
職人の仕事、
総じてモノ作りは
今あまりにも情けない状態である。
小さな家だけど
コノ図面を見ると
考えさせられる。