かりそめ」カテゴリーアーカイブ

緑は萌える

 
今年の春に引き渡しした家の撮影。
 
 
透き通った川のせせらぎに誘われながら、
住宅地の中に入っていくと、
宙に浮いたような庭が目の前にあらわれる。
 
宙に浮いた芝も梅雨とともに
過ごしながら青々と育ち、
灼熱の太陽のもと、
形容しがたい気配が
その場所に馴染んでいるようにも見えた。
 
どこからか蝶々やバッタがやってきて、
カエルが生息する。
 
外部から生命体を取り込んで、
静かに何かを待ち続ける。
 
その何かはわからないけど、
不穏で、しかも悦ばしくもある何か。
 
緑という名の宇宙的物質が
この地球を覆うのではないか、
と、、、
 
 
Yさん、ご家族の皆さま、
暑い中撮影のご協力ありがとうございました。
 
水草は私のボタニカル・ライフに
三角関係を持ち込んでしまったようですけど、
ほしかった水草を大事に育ててみます。

不意の贈り物

 
プロポーションの枠内で
色々と努力を重ねてきた。
 
決められたプロポーションの不自由さから
生み出されたものである。
 
自然の中や都市の中で
作ってきたものとは異なったが、
自由が封じられたからこそ、
その中で必死にあがき、
その力がじわりと表現された。
 
 
§
 
 
いつものように
植物を鑑賞して帰るつもりだった。
 
いつも見上げていた憧れのチランジアが
振り返ると目の前にある。
 
「形にしてくださったので、、、
事務所に合うと思って、、、」
 
一瞬息を飲んだ。
 
じわじわと感動が押し上がってきた。
 
南米で育ち、
空気から水分を得て永らえる乾いた植物である。
 
我が事務所にとって大事なひと株になる。
 
 
 0630-ReA

お礼

 
先日の「芸西の丘の家」のオープンハウス、
遠いところ沢山のご来場、
ありがとうございました。
 
 
地理的な広大さ。
 
環境の多彩さ。
 
ここに住むおおらかな息づかいが
感じられる場所になりました。

収穫

 
雨の日の後の屋上は
緑がみずみずしくて気持が良い。
 
きゅうりとシシトウが
収穫出来て嬉しい。
 
植物は手入れをすれば必ず芽を出すから、
より因果応報的物質である。

屋上菜園

 
人間を中心として見たときに、
そのとりまく世界が
環境ではないだろうか。
 
生活の営みの過程で、
人々は無数の何気ない地形に
さまざまな想いを持ち、
意味を込めて暮らしている。
 
岡山での新たな挑戦が開始すると同時に
事務所の屋上庭園の野菜たちも
目覚め始める。
 
0531-屋上02

次なる時代へ

 
今まで幾度となく輸血してきた。
 
手術という方法もあるけど、
やっぱり気力体力を充実させるには
血を入れ替えるしかないようだ。
 
これは私の体のことではない。
 
実は疲労の極みの連続だけど、
もうこれは直す必要はない。
 
後は坂道を転げ落ちるように惰性で走るしかない。
 
どこかが少しばかり痛んでいても、
止まって修理するよりは
走り切ってしまった方が合理的なのだと
信じることにしている。
 
なので輸血、
いや日本人スタッフを増やしたのである。
 
外国人枠を設けるつもりもなく、
恥をかく勇気も人一倍持っているつもりだけど、
もちろん私の英語は煮え切らないシロモノで、
言葉の壁を乗り越える体力はないので、
1ヶ月ほど前に
イタリア人から送られてきた就職依頼のメールも、
お断りの返事をする始末。
 
 
0501-OHaoz
青津参道の家 オープンハウス
 
0501-mk
音楽室のある平屋の家の写真撮影
 
 
 
撮影やオープンハウス、
大三島への逃亡劇と
ドタバタの連続の中、
新しい時代の幕開けである。
 
 
 
0501-wf+1
4年経った家具工場の写真撮影
 
0501-大三島
逃亡劇のあった大三島

土間空間

 
エントランスやポーチでもなく
日本の玄関は空間としてというよりも
用途として住宅の大きな要素です。
 
ここで客を迎え、履物を脱いだり
履いたりする行為は今も残り続け、
和室や床の間はなくなってますが、
伝統的儀礼を踏襲する空間です。
 
そんな家の工事の途中です。
 
0401-mtnmk01
 
0401-mtnmk02

「青津参道の家」オープンハウス

 
このたび岡山市東区で
設計監理を進めてまいりました
「青津参道の家」が竣工します。
 
クライアントのご厚意により
4月6日(土)7(日)オープンハウスを行います。
 
お時間が許すようでしたらぜひお越しください。
 
当日はゆっくりご覧いただけるよう
予約制とさせていただいております。
 
ご予約は下記メールにて
お問い合わせください。
 
現地の場所については
ご連絡いただきました方に
こちらからご案内いたします。
 
 
Email:info@k-tenk.com
 
 
受付は4/5(金)17:00までとさせていただきます。
 
0328-青津参道の家
 
§
 
 
空間を分ける要素として、
物理的、空間的、記号的なものがあります。
 
物理的なものとして、
壁、家具、ガラス、植栽などで分けられるもの、
空間的なものとして、
床の段差、天井の高さ、距離、配置
記号的なものとして、
色、素材、明るさ
などがあります。
 
 
窓は光を取り入れ、風を入れる
外をみせて、うちをみせる
南のあかるい光
北のやわらかい光
遠く抜ける屋根の上からの景色
 
0328-外観
 

未完の家

 
4年ほど前、
この地でみかんの葉から反射して降る陽光が
サラサラと顔や体に降りそそがれたように、
曇り空の中、
まぶたの裏にそれを感じ、
再びこの地へやってきた。
 
入江の向こうには同じように空が続いていて
豊後水道が広がっている。
 
呑気な雲だって迎えてくれる。
 
変化し続けるこの家と家族を楽しみにまた来ます。
 
0310-orange

馬の蹄

 
潮風にゆれ
クローバーに浮かぶ管制塔に心を奪われた。
 
これからは生産と流通のサイクルにコミットする
何らかの手段を持たざるを得ないのだろう。
 
設計するということの内には、
その可能性がずうっと眠らされていた。
 
設計図をつくることに内在する
途方もない可能性について、
あらためて想いを馳せる必要がある。
 
視点をほんの少し変えるだけで、
途が拓けるに違いない。
 
0302-滑走路