四万十市 具同の家
建築の技術は
堅固で丈夫な骨組みを作ることだけど、
芸術面でいうと釣り合い
つまり出来上がる構造体の比例、
部屋の大きさ、
柱の太さ、
これらの作り出す空間の造形美によって
何かしら感じるきっかけを
つくることが出来るといいな。
「高知県四万十市」タグアーカイブ
築くこと、傷つくこと、気づくこと
四万十市に建つ具同の家
棟上も終えこれから徐々に仕上がっていく。
ゆるやかな山の量塊がそのままボリュームに移され
その量塊となる屋根がふわっとやさしく覆う。
§
独立して11年経った今、
ボクが最初の設計事務所に勤めたときの
所長の年齢になっている。
若い人間の人生を変えてしまうようなボクであるか
大いに疑問である。
痛切に変わってしまうような、
ボクがそうであった相手のような人間になっているか、
自分で自分をはかりにかけてみるけど
まだまだ不合格である。
時が解決するタグイの問題なのか?
未完の人材に出会うことが出来るのか?
ボクが気づかないだけなのか?
記憶の断片
四万十市に建つ、菩提寺庫裏。
増築を重ねてきた悠久の時の間に、
蓄積された記憶の断片は
いつしかつなぎあわされて、
再び世界が構築されていく。
無意識的情景
縒り合わさる糸
↑ 四万十市「菩提寺庫裏」・・・本堂の横に寄り添うように建つ。
↑ 西予市「三瓶の家」・・・自然に囲まれる、中庭のある家。
無事お引渡しすることが出来ました。
いくつかの現場が進む。
疲れて言葉足らずになってしまっているのを承知で、
つぶやいてみる。
建築の面白さは、実に多くの人間の力が集結するところにもある。
クライアントや施工の人々、その他諸々の力が、
ひとつの方向を目指した時に、良いモノが出来る。
そのチャンスは実に一筋の糸程のモノである。
建築の現場では、何かのきっかけでほどけたりすることはあるけど、
諦めずにいれば、一筋の糸はまた縒り合わさり、
良いモノが出来ることだってある。
四万十市「四万十の家」・・・いくつかの屋根が重なり合う。↑
岡山市「福田の家」・・・住宅地の中に建つ、中庭のある家。↑
西予市「明浜の家」・・・解体が終わる。。。
参拝
四万十市の現場「菩提寺」
かねがね
「外に向いた眼球をクルリと内に向けて、心を観ぜよ」
と菩提寺の住職から戒められているわけではないのだけれども、
神社仏閣に参拝する折りにはこのように心掛けているものの、
内に向けてばかりでは
どんな障害物にブチ当たってこけたりとも限らないので、
現場が始まるまでは目ん玉をひっくり返しておこう。