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廿日市の現場

足場が外れたら外構工事に入ります。
 
 
「3日から足場を外します。」
現場監督から連絡があり
ゴールデンウィークの初日は広島・廿日市の現場へと向かう。
 
幾度となく渋滞に巻き込まれながらも
やっとの思いで現場に着く。
 
世の中はゴールデンウィーク。
 
休みって何なのか。
 
考えてみれば連日遊んでいるようなものなんだ、
と思うしかない。
 
 
廿日市の現場からは、晴れ渡った瀬戸内海の島々が見え
さらには厳島神社が見えたとき、
 
人間が意を決して自分を捨てて他者のために生きようとした時に、
空海が弥山を開基したように
 
ごくごく自然に建築という行いを
思い描いてしまう性まで考えてしまうのだろう。
 
0503廿日市-02
夕日が影を落とす。
 
0503廿日市-03
外壁の仕上げ。完成されているけど完成されてない感じがいい。
 
0503廿日市-04
さっそく入居者が、、、

いくつかの計画案

囲まれた場所に建つ家
 
ここ数ヶ月、プレゼンテーションが続く中、
実態としての建築や計画していると、
大事に育て、力づけようとしてきた夢想が
現実の力に抗いきれずに、
ボロボロに崩れ去って
霧散してしまいそうな体験を度々してきた。
 
もちろん崩れ落ちてばかりではいけない。
 
内からの意思も必要である。
 
他者との戦闘能力は必須なものであるけれど、
やはりお互い内なるものがなければ何もスタートしない。
 
崩れても尚、根気強く続けていられるのは、
その内なるものが
時に他者との遭遇から生み出され、
発酵されるからなんだと思う。
 
また発酵されるいくつかの大事なものが動き出す。
 
cb-01
小さな家
 
ymsk-01
幹線道路に建つ美容室
 
sgw-01
変形地に建つ平屋の家
 
ksk-01
角地に建つ家
 
kn-01
細長い敷地に建つ家

軒下空間

今日は西予市明浜町で上棟式と餅まきでした。
 
クラクラするほどのいい天気に恵まれ
崩壊しかけてもなお守り続ける石垣と
そこから生き続けるソテツの繁みには
生命力を感じます。
 
0425-04明浜
 
0425-03明浜
 
屋根が刳り貫かれた軒下のアプローチ空間
 
意図的につくられた空間や
認識するに容易な空間以上に、
そこに赴くまでの「間」がなんとも言えません。
 
用途的には意味を持たない部分であり
単なる通路でしかないかもしれないけど、
この「間」のはかり方によって
限られた空間に無限の広がりと
心地よい緊張感や期待感を感じると同時に、
ここに集まった老若男女の町の人々が餅を拾う風景には
この町の可能性を感じました。

フラッと、、、

 
ここ数日間、
営業活動や打合せするも
アレルギーのせいなのか、
単なる疲れからなのかわからず、
集中できない。
 
 
我ながら大したキャパシティじゃないなと反省。
 
 
雑文である事は自覚しているけど、
一日の時間には限りがある。
 
空を眺めたり、
風のそよぎに触れる時間も
欲しいのである。
 
 
写真は先日お引渡ししたお家に
フラッと寄ってみた。

植物の魔力

↑ 高松市「高松町の家」
  遠くに見える山は屋島
 
桜の咲く頃に再撮します。
 
 
今日は高知市内で美容室の打合せ。
 
目立つようで目立ちにくい場所。
その難題を安易に植栽で解決するべきか否か。
 
確かにアンデルセンの童話の影響ではないけど
デンマークの植物はどこかしら死を連想させる。
 
それは暗く悲しい死ではなく
静かで安らかで、甘く暖かい死。
 
生い茂る葉っぱと絡まる蔦は
もとの姿をゆっくりと覆い隠してゆく。
 
そういった背景の中で考えると
やはり「余白」の存在を意識化させないといけない。
 
覆い尽くしてしまうのではなく
植物が描く自然のグラデーションが必要である。
 
 
 
未だ改装されてないアルネ・ヤコブセンの
SASロイヤルホテル606号室。
 
この部屋で使われているブルーグリーンと
枯れることのない植物に包まれながら
年内オープンに向け
今日もまたボクを優しく絞め殺す。

同時開催

↑ 高松市「東山崎の家」平屋の寄棟の家
 
 
0304-妹尾の家OH
↑ 岡山市「妹尾の家」スキップフロアの家
 
 
このたび設計監理を進めてまいりました
「東山崎の家」と
「妹尾の家」が
竣工しました。
 
クライアントのご厚意により
オープンハウスを行います。
 
お時間が許すようでしたらぜひお越し下さい。
 
当日はゆっくりご覧いただけるために
予約制とさせて頂いております。
 
ご予約は下記、
TEL・FAX・メールにてお問い合わせください。
 
現地の場所については
ご連絡いただきました方に
こちらからご案内いたします。
 
 
設計監理:テンキュウカズノリ設計室
岡山市北区丸の内1-13-10-2F
Tel:086-235-5516
Fax:086-235-5517
http://www.k-tenk.com
E-mail:info@k-tenk.com

人類の記憶

 
さんさんと降り注ぐ太陽と
さらさらとそよぐ潮風だけでなく
先人の知恵により石灰岩で創られた石垣は
みかんのおいしさをいっそう引き出す。
 
それは単に
造形感覚の血が騒ぐシロモノというより
建築と自然が共生して出来た
人類の記憶史と言っていいでしょう。
 
 
大工さんの作業場より

光の役割

 
「妹尾の家」
「東山崎の家」
ようやく足場が外れる。
 
 
空間の快適さの中で
光が占める役割の重要さというのは
相当なものではないかと思います。
 
 
それは照明器具の光ではなく
自然の光なのです。
 
0214-妹尾の家

屋根

高松市「東山崎の家」
 
 
建物の外観を決定する重要なものとして
屋根があります。
 
日本のように雨が多いところでは
軒の出の深い勾配屋根が理想的で、
屋根の形は日本建築の中で
美しいものの一つです。
 
古いものを大事にしつつ
新しい形で表現していけたらと思います。

バランス

四万十市 具同の家
 
 
建築の技術は
堅固で丈夫な骨組みを作ることだけど、
 
芸術面でいうと釣り合い
 
つまり出来上がる構造体の比例、
部屋の大きさ、
柱の太さ、
 
これらの作り出す空間の造形美によって
何かしら感じるきっかけを
つくることが出来るといいな。