全体」カテゴリーアーカイブ

建築家のしごと3

 
建築家の職能として
必要なものとしていくつかある。
 
その中でコミュニケーションもその一つ。
 
施主、職人、図面、素材、寸法、形、地域、場所、時間、自分自身
様々なものといかに良いコミュニケーションが取れたかによって、
建築の質が変わってくると思う。
 
それらを伝えることが出来、
何かしら感じてもらうことが出来たらと思い
今年も「建築家のしごと3」を行います。
 
 
 
ルイス・カーンはレンガに
「何を望んでいるか?」
と聞いたらしい。
するとレンガは
「アーチが好きなんだ。」
と答えたそうだ、、、
 
0731-ルイスカーン01
アユブ国立病院

素材でござい/闇

旧閑谷学校(岡山県備前市閑谷)
 
 
普遍性のある建築には、
闇を受け入れる素地があるように思う。
 
闇は静けさと落ち着きをもたらす。
 
暗いだけでは気味が悪い。
 
闇を受け入れる質がなければならない。
 
柱梁は黒光りし
ざらざらした土壁は差し込む光に立体感をもたらす。
 
時を重ねた素材、
重ねうる素材は闇を引き立てる。

素材でござい/水・緑

 
変化を導き入れる素材に水や緑などがあります。
 
音を立て噴出し流れ落ちる泉、
光を反射させる静寂な湖、
影を映し出すしゆらめく水面など
水は多様な変化をもたらします。
 
 
また植物も風にそよぎ、
天候の移り変わりにより木陰を作り出し、
四季折々色を変え、
年を経て成長することまで繰り返しながら
質の変化を空間に与えます。
 
0731-西粟倉村

貝ノ川棚田

 
その土地にある
人々の用のために生み出されたものは
特別なものではなく、
その場所がもつ歴史や
人の力などによってつくられ、
今も愛されているものが多くあります。
 
生活の用のために実直に作られているせいか
健康で平穏な美しさや風格が
自然に備わっているような気がします。

「総社の家」現場

 
デザインの始まりには
紙とエンピツを使い手を動かして考える。
 
スケッチによって描かれた線は、
不要な情報が省かれ
思い描くコンセプトが
ストレートに表現されたものである。
 
そして唯一CAD上でコーナー処理されなかった曲線が
玄関へと誘う。

「CSH」現場打合せ

ガラス越しに庭が眺められるであろう
開放的なこの場所は自由を感じます。
 
この空間がクライアントまでもを解放させます。
 
 
「自分が本当に好きなものを見つけ出し、
作っていくことが何よりも大切です。」
 
解放されたクライアントがこの照明を持ってきたとき、
ケース・スタディ・ハウスを設計した1人
エドワード・キリングスワースが言ってた言葉が脳裏をかすめた。
 
0414-2CSH

「26坪の敷地に建つ木造3階建ての家」地鎮祭

遠回りしながらも
やっとスタート地点に立った、
って感じです。
これからクライアントと施工者、
設計者の3者で作っていきます。
 
 
将来に向けてのプロジェクトは流動的です。
 
途中で計画の変更を余儀なくされることもあります。
 
場合によってはプロジェクトの目指す先が
大きく変化してしまうこともあるでしょう。
 
実現していく過程で失われてしまうかもしれないアイデアが
まだどこかにラフな状態で内在していると思います。
 
またラフな関係で出会えることを楽しみに、、、

「草屋根の家」棟上げ

50分の1の縮尺で作った模型が、
目の前でグーンと大きくなったのが
確かに見えました。
 
 
「草屋根の家」は20坪の大きさです。
 
小さな家を設計するときは、
住まい手にとってあるいは自分にとって
何が大切で何が必要ないのか考える必要があります。
 
その「逃げのきかない」設計が
人の住まいの原型を探ることに
繋がっていくでしょう。
 
0410-1棟納め
初の棟納めで緊張の面持ちのご主人と私。
 
0410-2棟上げ
気合を入れる奥さん。
 
0410-3棟上げ
餅まきの準備
 
0410-4棟上げ
子供たちの夢中な姿。

なぜ屋根に草を、、、

「草屋根の家」の地鎮祭。
 
祭壇に供えられたお供え物の品々は
色鮮やかで豊富、
そしてデフォルメされたものに囲まれる。
 
 
 
当初、屋根に草を植えるつもりはなかった。
 
シンプルに無駄なく
素直な家にするつもりだった。
 
それは限られた予算があったから。
 
 
「へんなことはしませんから。」
 
と安心させようとしたら、施主は
 
「少しくらいなら。お任せします。」
 
この一言が運命の分かれ道。
 
 
とにかく施主と設計者が
あれこれイメージをふくらませているうちに
屋根の上に上がりたいという、
施主の欲望までもが溢れかえっていた。
 
屋根の上に草を植えることを通告した時も
施主に動揺は見えなかった。
 
「じゃあ壁は土壁で。」
 
と施主から提案してくるくらい
楽しみながら今は時を待っている。