カテゴリー別アーカイブ: 家づくり

生者必滅

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古い建物が混在したこの場所で、
残されるものと取り壊されるもの。
 
 
生者必滅が自然の法則なら、
建築もまた生けるものとして、
必ず死する時がある。
 
人間の世界では次々と世代に受け継がれて、
歴史が彩られてゆくように、
建築物もまた人間の延長として
次々と完成されては誕生し、
活躍して死滅していく。
 
あるいは死滅というよりは
転生していくと言った方が
良いのかもしれない。
 
建築計画はこのような建築の輪廻を想いつつ
とくに設計を中心にして、
新しい建築を生み出していく過程にほかならない。
 
仏式の地鎮祭の中、御焼香を終えて思った。
 
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生活の場

0613-Re

 
人と人との関係は
多くは利害関係で
結び合っているのかもしれない。
 
しかしその利害関係も
物質的なものから
次第に精神的なものへと
発展しようとしている。
 
裸の人間になったとき、
どれだけ利害が違うであろうか、、、
 
小さな仕事も大きな仕事も
本来の姿に帰った人どうしでつくるものは
これからの家づくりの理想である。
 
 
そして建築が生活の場として
つくられるとするならば、
建築の価値判定の尺度は
生活そのものにあり
生活の場とはどういうものであろうか、、、
を考えさせられる。
 

謎の飛行物体

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天地をつなぐ飛行物体。
地上から数十メートル浮上し回旋する。
 
 
複雑なこの世の現象を解いてくれる
一つの鍵を発見した時の喜びのようなもの。
 
驚きというものは一致しているのかもしれない。
 
誰かだけが覗き見たものではない。
 
みんながそれを覗き見る。
「オイ見ろよ。この素晴らしい世界を!」
 
 
岡山では放送されないと思いますが
6月23日毎日放送の「住人十色」で
「草屋根の家」が放送されます。
 
0527-住人十色...4

愛される家

0513-漁師町

 
毎日の生活の中で、
機能的で便利なことが
必要だと信じる人がいれば、
遊び心を持ったり
夢を見ることを忘れたら
人間はおしまいだと考える人もいる。
 
 
威厳を保って堂々たることが
世の中から認識してもらえる術だと
思っている人もいれば、
実力さえあれば、
ボロを纏っていたってよいではないか
という人もいる。
 
これは人それぞれの性格であり個性である。
 
各々自由を行使したために、
周囲の人が顔をしかめ、
鼻をつままねばならないことのないように心がけたい。
 
多くの人々にも、
自分が楽しんだと同じだけ
楽しくなる家が
ますます出来そうである。
 
0516-タコス...4
 
0516-88...4
 
0525-屋島

満たすことの難しさ

0403-夜桜

 
事務所の近くの散り始めた夜桜
 
 
生きていくことは大変なことだ。
 
「世事わが事に非ず」に
徹底して生きられるためには、
よほどの楽観が必要である。
 
しかしなかなかそれが出来ないから
悩むのかもしれない。
 
 
人々が多様化、情報化の方向をとっているときは、
一人ひとりが何にこだわっているのかを知るだけでも大変な上に、
仮にそれがわかっても、
それを満足させる方法を見つけるのに苦労し、
またやっとそれを見つけたとしても
果たしてその人がその場にいてくれないかもしれず、
その他の矛盾した欲望の人の方が来てしまうかもしれず、
それを全部満たすことの難しさを感じる。
 
 
「年々や桜を肥やす花の塵」芭蕉

鳴門の巨岩

0216-坪庭

 
中庭に巨岩が居座っている。
 
工事の時に目を覚ました巨岩である。
 
この家が脇役になるくらいの巨岩である。
 
 
樹や石に神を見るのは日本文化の基層の性格だけど、
いまさらそれを持ち出すのはやめようということで、
巨岩が一つあるのは厄介だから
もういくつか置こうと考えた。
 
そうすれば物神性は少し和らぐだろうと確信し、
動かすことを伝えたと同時に、
監督の眉が曇ったのを見逃さなかった。
 
土に埋まっていた岩を掘り起こしては散りばめ、
散りばめては動かした。
 
散りばめるほど軽いものではないけど、
お陰で自然に溶け込んだ。
 
職人たちの力で仕上がった。
 
曇った眉が晴れ渡った職人の技術で完成した。
 
この庭園は未来を暗示しているに違いない。
 

「鳴門の家」オープンハウス

0211-鳴門OH

 
シンプルな家族構成と
いくつかの要求。
 
地形をながめ、
位置をさだめ、
形を考えた。
 
 
喜びをもたらすことは
人間に必要なもので、
健康は重要な一つである。
 
新鮮な空気、光と坪庭、
高低差のある場所に
適度な運動と休養、
将棋を指し、潮風を感じる。
 
 
 
クライアントのご厚意で予約制ではありますが
オープンハウスを行います。
 
ご興味のある方は15日までにメール等にてご連絡ください。
追って詳細をご連絡いたします。
 
場所:徳島県鳴門市鳴門町
日時:2/17(土)、18(日)
連絡先:info@k-tenk.com

混沌と秩序

1230-味野

 
「良い音楽、自分たちが好きな音楽が売れるわけではない。
ただ、良い音楽は必ず残っていくと信じている。」
 
誰かが言っていた言葉を思い出すたびに
さわやかな気持ちにさせてくれる。
 
ただ、プロとしてものをつくるとき、
誰もがぶつかるジレンマなのだろう。
 
修練を積んだ専門家と
大衆の好みが一致することはまれだ。
 
建築においてもそれに似た状況に
出くわすことがあるが、
建築は一方通行に発信するものではない。
 
施主がいて、設計者がいる。
施工者もいる。
公共性をもつ。
 
それらのコミュニケーションのなかでつくられる。
 
混沌とした要望や関係の中で、
秩序ある社会や思いの中でつくられる。
 
 
日本人というのは
混沌と秩序の中間をうまく探し出すのが
好きなのだろうか、、、
 
あまり完璧だといけないと言って
傘を忘れた左甚五郎を尊ぶ精神が
どこかにあるのだろうか、、、
 
有限の世界にいることを悟った
古代ギリシャの人たちのように、
無限なんて望まないほうが
いいのではないか、、、
 
 
仕事納めの日に
今春お引渡したお家にお伺いした。
 
突然の訪問に驚き、
久しぶりの再会に喜び
時間を忘れて暗くなるまで
たくさんお話が出来た。
 
生活を始めてからいろいろな気持ちを聞くことが出来た。
 
設計打ち合わせでは考えていなかったこと、
意図してなかったこと、
あえて完璧さを求めず作ってきた場所で
新しい生活を作り、楽しみ、
出会いを大切にし、
たくさんの人に愛されている。
 
今年は特に設計すること建築することを
改めて考えさせられることが多かっただけに、
年末最後の訪問は
僕にとって、スタッフにとって
この仕事をやってきて良かったと
再確認出来た時間だった。
 
 
建築は雨風をしのぐためだけのシェルターではない。
とくに住宅の設計においては。
 
建築をつくることの真理を、
概念の上ではなく
現実の経験として感じることが出来る。
 
クライアントと出会い、計画が始まって
途中お互いを疑うこともなく、
信頼関係の中での
3年越しの完成だったから感じたのかもしれない。
 
 
来年は看板ネコ「スコちゃん」が待つ
「HOBAL BAGEL」へOPEN1時間前に来て
並んでいる人とのコミュニケーションを大切にしながら
クライアントがつくるベーグルを
買って食べることを楽しみに
今年を締めくくります。
 
それではみなさん
良いお年をお過ごしください。
 
 
 
突然の訪問、
抜き打ち検査に快く対応してくださったOさん
ありがとうございました。

建築の理解度

20171210大島

 
1213-小屋
 
 
「大島の家」、「こやといえ」
ようやく足場が外れ
徐々に外部が仕上がっていく。
 
 
§
 
 
建築をつくるには
クライアントの
建築に対する理解も大切である。
 
スイスのチューリッヒでは
建築賞というものが
市民である施主が表彰される。
 
これには建築主の
建築的な考え方をしっかりと評価し、
その結果を広く一般市民に
知らせる目的がある。
 
すでに社会に根ざした
音楽や絵画と同じように、
社会的な地位を
建築の分野でも
確立していこうというのである。
 
 
§
 
 
1213-草屋根
 
こちらのご夫婦は来年地上波初登場となり
関西方面において広く知られていくのか?

洞窟の記憶

0909-撮影

人は広大な草原や、
渺渺たる大海原の真ん中に出ると、
底なしの不安に襲われる。
 
このような不安を
解消してくれる存在は何なのか?
 
 
それが洞窟に他ならない。
 
ほの暗い林床のように暖かく、
また樹上にいるような安心感を得られる。
 
草屋根の家には
洞窟や山容の記憶の源がある。
 
浴室のドームを見上げると、
それはネアンデルタール人が見上げた
洞窟の天井だったにちがいない。
 
 
年内には「草屋根の家」が
HPで紹介出来るやもしれぬ。