近代建築の志向性は、
住居が持っていた家の中の
「闇」の部分を、
意味のないもの
わけのわからないものとして否定し、
排除して来た感がある。
もともと森林のサルから
進化してきた人間にとっても、
闇は恐れおののく空間だったかもしれないが、
一方では外敵から身を隠すことの出来る
安全な空間でもあった。
考えてみれば、
光と闇があるように、
苦あれば楽ありで、
大きくたって小さくたって、
難工事であればあるほど
創作の喜びは大きいと思う。
千利休の茶室や鴨長明の方丈の庵の愉悦は
想像以上のものであったのかもしれないですよ。
もっと過激に言えば、
建築そのものが
脳を気持ちよくする快楽物質なのです。
建築をすれば誰でも気持ちよくなれる、
そうささやいてるんですよ、
きっと。
上の写真は浴室。
最終的には土の中にいるような感じになればと思っている。
もう一枚は床材を仮置きしている写真。
大工さんもだんだん麻痺、
いえ楽しんでくれてる、と思う。