月別アーカイブ: 2016年5月

素材でござい/自然素材

0525-バラ板

 
「草屋根の家」では壁や天井の下地に使うバラ板、
いわゆる隠れる部分に使われる荒い杉板を仕上にした。
 
出来る限り自然な素材で、、、
 
自然素材の良さは、
非均質性、偶然性、変化の妙にあって
そこから深い味わいが生まれてくる。
 
しかし実際には柱や板などは均質化されており
言ってしまえば
自然素材の皮を被った工業製品とも言える。
 
だからこの家は
「どこか懐かしい」とか
「気持ちいい」とか
「人は生まれながらにして自然を求めている!」
 
というような能天気な考えよりも、
 
楽観的とも思えるくらい
ギョッとするようなものが
出来るやもしれぬ。

 

「光と闇」

0507-01

近代建築の志向性は、
住居が持っていた家の中の
「闇」の部分を、
意味のないもの
わけのわからないものとして否定し、
排除して来た感がある。
 
もともと森林のサルから
進化してきた人間にとっても、
闇は恐れおののく空間だったかもしれないが、
一方では外敵から身を隠すことの出来る
安全な空間でもあった。
 
 
考えてみれば、
光と闇があるように、
苦あれば楽ありで、
大きくたって小さくたって、
難工事であればあるほど
創作の喜びは大きいと思う。
 
千利休の茶室や鴨長明の方丈の庵の愉悦は
想像以上のものであったのかもしれないですよ。
 
もっと過激に言えば、
建築そのものが
脳を気持ちよくする快楽物質なのです。
 
建築をすれば誰でも気持ちよくなれる、
そうささやいてるんですよ、
 
きっと。
 
 
0507-02
 
上の写真は浴室。
最終的には土の中にいるような感じになればと思っている。
 
もう一枚は床材を仮置きしている写真。
大工さんもだんだん麻痺、
いえ楽しんでくれてる、と思う。

空間を分ける

0502-草屋根の家

空間を分ける要素として、
壁やガラス、建具といった物理的なものや
高低差や距離、配置などの空間的なもの、
色や素材、明るさなどの記号的なものなどがある。
 
一般的に「これくらいは必要なのではないか」とされる空間のサイズや
定番の素材から抜け出した空間には
快適性や意匠性以上のものが生まれる可能性がある。
 
 
草屋根の家では
フレキシブルであいまいな空間を求めていくと同時に
20坪の小さなヴォリュームから
新しいものが生まれるのではないかと期待が膨らむ。
 
 
0501-足場
上の写真は定番の素材から抜け出した足場板。
小さな家をたくさんの人の手を借りて
出来上がった証になるだろう。