土間椅子


勝手ながら、
クライアントの椅子を
作ることにした。
 
 
 
しかし、デザインしてみれば
極めて観念的空想にふけりがちな
自分であることを感じ
不快である。
 
厄年を過ぎた
40過ぎの夢見がちなオジさんは
いただけない。
 
なぜ頼まれもしないのに
コレを作ろうと思ったのか。
 
商売を考えたからなのか、
新築祝いを差し出さなければならない
負い目からか、
それはわからない。
 
もしかしたら、
 
「変なものを送ってきやがって、
 どこ置きゃいいんだ。
 捨てれば目立つし。」
 
くらいをつぶやかれるのが
関の山かもしれない。
 
しかし、時すでに遅し。
 
今さらやめるわけにもいかないので
二宮くんと
スタッフの力を借り、
ザックリと仕上がった。

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