月別アーカイブ: 2012年8月

七不思議

「七」という数字は
世界共通の「聖なる数字」とされている。
 
 
冒頭でなぜ
ボクがこんなことを言ったのかというと、
クライアントが
チャクラについて勉強していることに
ただ便乗しているだけなのである。
 
 
ラッキーセブンや
七つのお祝い、
七福神、
頭蓋骨が七つの骨から成立していることなどなど。
 
また、人間が瞬時に識別できるものの数は、
七が限度だという説もある。
 
だから「七人の侍」であり、
あれが八人だったりすると、
丘の向こうからジャーンという感じで
登場する正義の味方の姿が、
あいまいになるかもしれないのである。
 
ボクが理解出来るのは
せいぜいこれくらいである。
 
 
勉強しているクライアントに
あきれられてしまうかもしれないので
冗談はこれくらいにしておく。
 
 
チベットのラマ教によれば、
人間には七つのチャクラと呼ばれる
一種の「見えない穴」があるという。
 
その穴があったら入りたい気持ちである。
 


仏曲を歌う人、Imee Ooi ( イミー・ウーイ )
クライアントにこのCDを渡されプレッシャーをかけられる。

徳之島計画地訪問記~その2


フェリーから徳之島を見る。
 
話には聞いていたけど
実際にこの地に降り立つと
思い描いていた世界とは
全く異なる場所であった。
 
考えようでは思い描いていた世界と
現実がほぼ同じということぐらい
つまらないことはない。
 
現実の島の前には、光の多様さ、
草木の色の鮮やかさ、
海の色の輝きも、
驚くほどの多彩さを作り出している。
 
底抜けの明るさを持つ島人の裏には
ミステリアスで寓話的な印象もあった。
 
文化、歴史は人間が作るのであって、
風景が作るわけではない。
 
しかし、自然との折り合いの中で、
人間の生活自体があることも
意識しなくてはならない。
 
 
ボクたちに許された時間は
決して長くなかったが、
ボクの記憶には
深い深い余韻を残すカタチとなった。
 
 
この島の風景を感じると、
いつのまにか両手にたくさんのモノを抱えて
歳をとってしまった自分に気付いて反省する。
 
明日でボクは42歳になる。
 
0820-徳之島敷地
↑計画地
 
0820-闘牛場
↑闘牛場。
「オーレ」とか「オーラ」とか言って
人と牛が闘うスペインの闘牛ではない。

徳之島計画地訪問記~その1


出航前、フェリーから桜島を眺める。
 
 
不眠不休の波は小さくなったけど、
鏡に映っている
疲れた自分の顔から逃げるしかない。
 
ずいぶんセコイ逃亡者ではあるが、、、
 
8月11日。
鹿児島から徳之島へ向かうフェリーの中。
 
 
計画地を訪ねるのは設計する者にとって、
依頼主に出会うのと同じくらい
何より大事なことである。
 
島の雰囲気はグーグルの地図で、
何となくは予測出来ている。
 
でもその場所の何か、
霊気のようなものは感じられない。
 
 
身体で感じる風の柔らかさ、
陽光の移ろい、
海の音、
潮の香り、
草木のざわめきも
もちろん聞こえてこない。
 
島を見てそこに立って
聞くであろう場所の言葉を得たならば
これまでなんとなく描いていた案は
壊してしまおう。
 
もっと何か凄いモノを
得られるかもしれないと、
心待ちにしているのである。
 
出来るかどうかわからないけど、
可能な限り
自分をカラにしておかなければならない。
 
 
今、東シナ海の上。
 
ムスメは初めての船泊。
興奮していたが
疲れて眠っている。
 
後12時間で徳之島に着く。
 
あまり余計なことは考えず、
眠るとしよう。

隣の芝


木工職人の二宮くんが作った「まなイス」。
その上にある包丁は義父が作った包丁。
 
 
体力を目一杯使い切っていて
危険なのは自覚できているが
制御する術を知らない。
 
少しずつ不眠不休の波も小さくなり
久しぶりにコレを書くことができた。
 
これも、クライアントとその弟さんとが
僕の体を指圧し、矯正し、
隅々まで観てもらい
この危険な状態を制御する術を
教えてくださったおかげである。
 
ありがとうございました。
 
 
ということで
ここ最近の行動を紹介していきます。
 
 
「35坪の細長い敷地の家」
ひとつながりになりながら
棟がずれていく雁行型平面は
数寄屋や書院に多く見られる。
大きさの異なる部屋と部屋が連結し
雁行する平面では、
互いの空間が向かい合ったり
離れたりしたりして
居場所をつくっていく。
 
「庫裏改築計画」
石段を上がっていくと菩提寺があり、
庫裏はその横に隣接する。
床面の段差やズレは体に直接訴え、
天井面のズレは視覚的に訴えかける。
通り土間の視線の先を低く抑えたり
高く吹き抜ける天井面のズレに対して
人は立ち止まり
静かにその空間に身を委ねる。
レベル差や階段などの床面のズレに対し、
人は躍動感を覚え、
より立体的な空間が生まれるだろう、、、
 
「超ローコスト住宅」
無理を承知で引き受けたことだけど、
可能性はないことはない。
無理を通して実現するのには
異常な努力が必要である。
これはクライアント、
工務店、設計者共に同じ想いである。
 
 
敷地の大きさ形状、予算。
これらは設計に最低限必要な諸条件。
コレを見比べるだけでも
軽やかで自由に見えることもある。
隣の芝はいつも緑に見えやすい。
 
でも、芝は芝で手入れが大変なのである。
 
 
11日~16日までお盆休みをいただきます。
 
これでムスメの危険な状態を回避できるでしょう。